非抜歯矯正で顔はどう変わる?横顔・Eラインと「何ミリ下がるか」の正しい考え方
非抜歯矯正に興味はあるものの、「顔つきや横顔がどう変わるのか」「ゴリラ顔のようにならないか」といった不安を抱えている方は少なくありません。
とくにEライン(鼻先とあご先を結んだライン)とのバランスや、口元が何ミリ下がるのかといった「数値としての変化」は、自分ではイメージしづらい部分です。
本記事では、非抜歯矯正による顔の変化を、横顔・Eライン・口元のボリュームという切り口から整理し、「非抜歯矯正と抜歯矯正でどこまで違いが出るのか」「どんな人が非抜歯矯正に向いているのか」を解説します。
CTや3Dシミュレーションを活用した診断の考え方にも触れながら、非抜歯矯正での顔の変化を現実的にイメージし、自分に合った治療法を選びやすくすることを目指します。
非抜歯矯正と顔の変化とは?基本の考え方を整理

非抜歯矯正はその名の通り歯を抜かずに歯並びを整える方法ですが、「本当に顔の変化は出るのか」「横顔やEラインはどう変わるのか」といった疑問を持つ方は多くいらっしゃいます。
顔つきの変化を理解するには、まず歯を抜く矯正との違い、スペースの作り方、そして歯や顎の骨(硬組織)の動きが唇・頬などのやわらかい組織(軟組織)にどのように影響するのかを整理しておくことが大切です。
ここでは、非抜歯矯正と抜歯矯正の基本的な考え方の違いや、歯の数ミリの移動が顔全体に与えるイメージをつかむための土台を作ります。非抜歯矯正による顔の変化をより具体的に知る前提として、まずはこの「考え方の基本」について次で詳しく解説します。
非抜歯矯正とは何か ─ スペースの作り方と顔への影響
非抜歯矯正は、小臼歯などを抜かずに、今ある歯の本数を保ったまま歯列を整える矯正方法です。そのためには、歯がきれいに並ぶためのスペースを、歯列拡大(歯弓の幅を広げる)、歯の傾きの調整、奥歯の後方移動、IPR(歯と歯の間をわずかに削って隙間をつくる)などを組み合わせて確保していきます。
同じ「非抜歯矯正」でも、どの方法をどの程度用いるかによって、口元のボリュームや唇の位置、横顔のシルエットは少しずつ変わります。
例えば、歯列拡大が中心であれば口元のふくらみは比較的残りやすく、奥歯の後方移動をしっかり行えば前歯も一緒に後ろへ下がるイメージです。渋谷東京矯正歯科では、インビザラインと3Dシミュレーションを用いて、こうしたスペースの作り方と顔への影響を事前に確認しながら、非抜歯矯正の適応を検討しています。
抜歯矯正との違い ─ 「変化量が大きい抜歯」「穏やかな非抜歯」
抜歯矯正では、多くの場合小臼歯を抜いて比較的大きなスペースをつくり、そのスペースを利用して前歯や口元を後方へしっかり移動させることができます。そのため、Eラインから大きく前に出ている口元を引き込みたい場合や、いわゆる口ゴボと呼ばれる状態の改善には、有利になるケースが少なくありません。
一方で、歯を大きく後ろへ動かすと、場合によっては口元のボリュームが減り、痩せた印象や平坦な顔立ちにつながるリスクも考慮する必要があります。
非抜歯矯正は、このような劇的な後退量を求める治療には向きませんが、その分、顔つきの変化が穏やかで自然な印象になりやすいという特徴があります。渋谷東京矯正歯科では、非抜歯にこだわり過ぎず、抜歯矯正も含めて横顔のバランスや長期的な安定性を比較しながら、患者さまごとに適した方法を検討しています。
顔の変化を考えるときに押さえたい「硬組織」と「軟組織」
矯正治療で実際に動かしているのは、歯や顎の骨といった「硬組織」です。しかし、見た目として変化を感じるのは、唇や頬、口元のふくらみなどの「軟組織」です。
前歯が数ミリ後ろへ下がると、唇も一緒に後方へ移動し、Eラインに対する位置や口元のボリュームが変わってきます。一般的には、歯の移動量に応じて唇もある程度追従するといわれますが、その割合や見え方は、骨格のタイプ、筋肉の付き方、表情のクセなどによって大きく異なります。
つまり、「歯を3mm下げれば必ず唇も3mm下がる」といった単純な話ではなく、硬組織と軟組織の関係を踏まえたうえで変化をイメージすることが大切です。
渋谷東京矯正歯科では、横顔のレントゲンや写真を用いて、硬組織と軟組織のバランスを確認しながら、非抜歯矯正でどこまで顔の変化を期待できるかを一緒に検討していきます。
非抜歯矯正で起こる顔の変化 ─ 横顔・Eライン・口元の具体像

非抜歯矯正では、歯を抜かない分だけ変化が穏やかになりやすく、「本当に顔は変わるのか」「横顔やEラインはどう整うのか」と疑問を持たれる方も多いです。実際には、前歯の大きな後退は期待しにくい一方で、歯並びや噛み合わせが整うことで、横顔の凹凸感や笑ったときの見え方が少しずつ整い、自然な印象に近づいていきます。
ここでは、非抜歯矯正で起こりやすい顔の変化を、横顔・Eライン・口元のボリューム、フェイスラインやほうれい線といった観点から整理し、「どのような変化が出やすく、どこから先は限界なのか」というイメージを持てるようにしていきます。
非抜歯矯正による顔の変化を具体的に知るための入口として、まずは横顔とEラインから順に見ていきましょう。
横顔とEライン ─ 変化は控えめだがバランスは整いやすい
非抜歯矯正では、歯を抜いて大きなスペースを作るわけではないため、前歯そのものを大きく後ろに下げることは比較的難しくなります。そのため「Eラインが劇的に変わる」「口元が一気に引っ込む」といった変化は起こりにくいのが一般的です。
一方で、前歯の傾きが整い、上下の歯がきちんとかみ合うようになると、口元の前後的な凹凸感がやわらぎ、横顔全体のラインは穏やかに整っていきます。
とくに、口を閉じたときの力みが減ったり、笑ったときに前歯がきれいに見えるようになったりすることで、写真に写った横顔の印象が変わったと感じる方も少なくありません。
口元のボリュームと唇の位置 ─ 「残す」「引きすぎない」変化
非抜歯矯正は歯の本数と歯列の幅を基本的に保つため、抜歯矯正に比べると口元のボリュームがある程度残りやすい傾向があります。その結果として、頬がこけたように見えたり、急に痩せた印象が出たりしにくく、年齢を重ねたときの「老け見え」を抑えたい方にはメリットとなる場合があります。
一方で、もともと口元が大きく前に出ている骨格の方では、非抜歯矯正だけでは突出感がある程度残る可能性もあります。そのため、「どこまでボリュームを残したいのか」「どの程度は引き締めたいのか」といった希望と、骨格的に安全に動かせる範囲をすり合わせることが重要です。
渋谷東京矯正歯科では、インビザラインの3Dシミュレーションで歯の動き方を確認しながら、口元のボリュームを“残しつつ整える”のか、“より引き締める方向を目指すのか”を、患者さまと一緒に検討しています。
フェイスライン・ほうれい線・口元の「張り」への影響
矯正治療による噛み合わせの変化や、口を閉じるときの筋肉の使い方の変化は、フェイスラインやほうれい線の見え方にも少なからず影響します。噛み合わせが安定し、上下の歯がきちんとかみ合うようになると、口周りの筋肉のバランスが整いやすくなり、口元の「張り」が自然な状態に近づくことがあります。
ただし、ほうれい線や輪郭の変化には加齢や体重変化、表情筋のクセなども大きく関わるため、矯正だけですべてが決まるわけではありません。
非抜歯矯正は、歯を抜いて大きく口元を引っ込める治療に比べて、急激なボリュームダウンを避けやすい点で、フェイスラインを急に変えたくない方には適した選択肢となることがあります。また、口腔筋機能療法(MFT)などで、舌や唇の使い方・鼻呼吸を整えていくことで、治療後のラインをより安定させることも重視されています。
非抜歯矯正で口元は何ミリ下がる?スペースと変化量の目安

「非抜歯矯正だと、口元は何ミリ下がりますか?」というご質問はとても多いですが、実際には歯列の状態や骨格、スペースの作り方によって変化量は大きく異なります。
おおまかな目安として、非抜歯矯正で口元を後ろに下げられる量は数ミリ程度にとどまることが多く、抜歯矯正に比べると変化は穏やかになりやすいです。
ここでは、非抜歯矯正で期待できる平均的な後退量とその限界、IPR・歯列拡大・奥歯の後方移動といったスペース確保法ごとの違い、そして抜歯矯正との変化量の比較を整理します。数値だけにとらわれず、「横顔をどこまで変えたいか」というゴール設定の考え方について、次から具体的に見ていきましょう。
非抜歯矯正で下げられる量の「平均値」と限界
非抜歯矯正で口元を後ろに下げられる量は、一般的にはおおよそ2〜4mm程度が一つの目安とされています。これは、歯列のガタガタをほどきながら、IPRや歯列拡大、奥歯の後方移動などを組み合わせて確保できるスペースを前歯の後退にも一部使った場合のイメージです。
後述するように、条件が整えばもう少し後退量を増やせるケースもありますが、歯や骨が安定して存在できる位置には限界があり、無理に下げ過ぎると噛み合わせの不安定や後戻りのリスクが高まります。
一方、抜歯矯正では5mm以上の大きな後退が可能になることもありますが、その分、顔つきの変化も大きくなりやすい点に注意が必要です。
渋谷東京矯正歯科では、セファロ分析や3Dシミュレーションを用いて、「安全に下げられる量」と「自然な横顔とのバランス」をすり合わせながら非抜歯矯正の設計を行っています。
スペース確保の3つの方法と変化量の違い
非抜歯矯正で口元をどの程度下げられるかは、「どれだけスペースをつくれるか」に大きく関係します。
代表的な方法の一つであるIPRは、歯と歯の間をわずかに削って隙間をつくるもので、全体として約3〜4mm程度のスペース確保が目安です。
歯列拡大は、歯列弓の幅を広げることで1〜2mm前後の余裕を生みますが、骨や歯ぐきの状態によって無理のない範囲が決まります。
さらに、奥歯の後方移動では、条件が良ければ3〜5mm程度のスペースを得られることもあります。
ただし、これらの数値はあくまで一般的な目安であり、実際にどの方法をどの程度組み合わせるかは、骨格や歯列の形、歯根の位置などを精密検査で確認したうえで決まります。
抜歯矯正との変化量比較 ─ 「横顔の変化をどこまで求めるか」
抜歯矯正では、小臼歯1本あたりおよそ7mm前後のスペースが生まれるとされ、4本抜歯の場合には合計でかなり大きな余裕が確保されます。もちろん、その全てを前歯の後退に使うわけではありませんが、ガタガタの解消に加え、上の前歯をしっかり後ろへ引き込むことが比較的行いやすく、Eラインの改善には有利な場面が多くなります。
一方で、非抜歯矯正は確保できるスペースが限られるため、前歯の後退量も抜歯矯正に比べて小さくなり、横顔の変化は穏やかなことが一般的です。その分、口元のボリュームを残しながら自然なバランスを保ちやすいというメリットもあります。
大切なのは、「横顔をどこまで変えたいのか」「どこから先は変えたくないのか」という線引きを、歯科医と共有することです。3Dシミュレーションを活用することで、非抜歯と抜歯それぞれの横顔の変化イメージを見比べながら、自分に合った治療法を選びやすくなります。
非抜歯矯正でゴリラ顔になる?失敗パターンとその原因

「非抜歯矯正をするとゴリラ顔になるのでは」と心配される方もいますが、これは医学用語ではなく、主にネット上で使われる表現です。
本来の問題は、歯列を無理に広げたり前方へ押し出した結果、口元全体が強く張り出して見え、横顔のバランスが崩れてしまうことにあります。
ここでは、いわゆる「ゴリラ顔」と言われる状態について、その背景にある誤った非抜歯の適応や治療設計の問題点を整理します。そのうえで、精密な骨格診断やEライン評価、シミュレーションによって、こうした失敗パターンをどのように避けていくのかを解説していきます。
ゴリラ顔と言われる状態とは?
いわゆるゴリラ顔とは、歯列を過度に拡大したり、前歯が前方へ大きく傾いた結果、口元全体が前に張り出して見える状態を指して使われることが多い表現です。
Eライン(鼻先とあご先を結んだ線)から唇が大きく前に出ている、口を閉じるときに口元だけが強く前へ出て見える、といった横顔のバランスの乱れが本質的な問題です。
実際には骨格や鼻・あごの形も関わるため、「歯だけ」の問題とは限りませんが、非抜歯矯正で歯列を無理に広げたり前方に押し出す設計をすると、このような印象を助長してしまうことがあります。「口元がどの方向にどれくらい動くと、自分の顔立ちに合うのか」を冷静に確認することが大切です。
誤った非抜歯の適応で起こりやすいケース
本来は抜歯をしたほうが骨格や歯列にとって無理が少ないケースでも、「どうしても歯を抜きたくない」という理由だけで非抜歯を選ぶと、スペース不足のまま歯を並べざるを得ないことがあります。
その結果、歯列全体が前に押し出され、前歯の角度が強く前向きになり、口元の突出感がかえって目立ってしまうことがあります。また、歯と骨の安定する範囲を超えて動かすと、噛み合わせが不安定になったり、治療後に歯が元の位置へ戻ろうとする「後戻り」のリスクも高まります。
渋谷東京矯正歯科では、セファロ分析やCTを用いて骨格のタイプやスペース量を丁寧に評価し、「非抜歯では無理が生じるケース」を見極めたうえで治療方針を提案することを重視しています。
ゴリラ顔を避けるために重要なこと
ゴリラ顔と呼ばれるような状態を避けるには、まず骨格診断やEライン評価を含めた精密検査を行い、非抜歯と抜歯の両方のプランを比較検討することが重要です。
横顔のレントゲンや写真をもとに「今の口元の位置」と「目指したい位置」を共有し、無理なく動かせる範囲を見極めてから、歯列拡大や奥歯の後方移動の量を決めていきます。
また、非抜歯矯正の経験が豊富な矯正専門医であれば、インビザラインなどのシミュレーション画面を使って、治療後の横顔イメージを事前に確認しやすくなります。カウンセリングでは、「ゴリラ顔になりたくない」「口元はどの程度残したい」といった不安や希望を遠慮なく伝え、納得のいく治療設計ができることが、安心して非抜歯矯正を選ぶうえで大切です。
どんな人が非抜歯矯正に向いている?骨格・歯列・希望から考える

非抜歯矯正は「歯を抜かずに顔の変化も穏やかに整えたい」という方にとって魅力的な選択肢ですが、すべてのケースに同じように向いているわけではありません。歯の大きさやガタガタの程度、顎の骨格の余裕、そして「口元のボリュームをどこまで残したいか」といった希望まで含めて総合的に判断する必要があります。
ここでは、非抜歯矯正に比較的向いていると考えられる歯列や顔立ちの特徴、治療後の安定性に関わる生活習慣との相性を整理し、自分がどのタイプに近いのかをイメージしやすくしていきます。
非抜歯矯正による顔の変化を前向きに活かすための「適応の目安」について、次から順に確認していきましょう。
歯列スペースとガタガタの程度が軽いケース
非抜歯矯正に比較的向いているのは、もともと歯と歯の間や歯列弓にある程度の余裕があり、ガタガタ(叢生)の程度が軽度〜中等度にとどまるケースです。
例えば、前歯が少し重なっている程度であれば、IPRや軽度の歯列拡大を組み合わせることで、歯を抜かずに整えられる可能性が高まります。また、上下の顎の骨格に大きな前後差やズレがないことも、非抜歯矯正を検討しやすい条件の一つです。
一方で、歯が大きく重なり合っている重度の叢生や、骨格的な出っ歯・受け口が強い場合に無理に非抜歯を選ぶと、歯列が前方に押し出され、口元の突出や後戻りのリスクが高まることがあります。
渋谷東京矯正歯科では、CTやセファロを用いて骨格と歯列の状態を立体的に評価し、「非抜歯で整えやすいか」「抜歯も含めて検討すべきか」を丁寧に見極めています。
口元のボリュームをある程度保ちたい人
「口元や頬のふっくら感を残したい」「痩せすぎて見えたり、老けて見えたりするのは避けたい」という方には、非抜歯矯正が顔の変化の方向性として合う場合があります。
抜歯矯正では、口元がしっかり引き締まる一方で、ボリュームが減って平坦な印象が出ることもあるため、もともと横顔がやや平坦な方や、口元に少し丸みが欲しい方には注意が必要です。
非抜歯矯正であれば、歯列の幅と歯の本数を保ちながら整えていくため、口元のボリュームをある程度残しやすく、自然な若々しさを維持しやすい側面があります。ただし、もともと強い口ゴボがある場合には、非抜歯だけでは突出感が残ることもあるため、「どこまで引き締めたいか」「どの程度ふっくら感を残したいか」をカウンセリングで具体的に共有することが重要です。
インビザラインの3Dシミュレーションを用いて、そうしたバランスを事前に確認していくことができます。
治療後の保定や生活習慣の改善に取り組める人
非抜歯矯正では、歯や骨が安定して存在できるギリギリの位置まで歯を動かす設計になることもあるため、治療後の保定や生活習慣の見直しがとても大切になります。
リテーナー(保定装置)を指示通りに装着しないと、せっかく整えた歯並びや口元のラインが、時間の経過とともに元に戻ろうとする「後戻り」が起こりやすくなります。また、口呼吸や舌で前歯を押すクセ、頬杖、猫背などの習慣も、歯並びや顎の位置に影響することが知られています。
こうした点を理解し、「治療後もセルフケアを続けていこう」という前向きな姿勢がある方ほど、非抜歯矯正で得られた顔の変化を長く保ちやすくなります。渋谷東京矯正歯科では、オンライン診療や少ない通院回数でのチェック体制を整え、忙しい社会人の方でも保定と生活習慣のフォローを続けやすい環境づくりを心がけています。
顔の変化を味方につけるための診断・シミュレーションと治療設計

非抜歯矯正で横顔やEラインの変化をできるだけ思い通りに近づけるには、治療を始める前の診断とシミュレーションがとても重要になります。
今の歯並びや骨格をレントゲンで分析し、「どこまで動かせるのか」「どこから先は無理をしないほうが良いのか」を数字として整理することが、顔立ちのゴールを決める土台になります。
ここでは、セファロ分析とEライン評価による現状把握、非抜歯プランと抜歯プランのシミュレーション比較、インビザラインを用いた顎顔面バランスのコントロール、そして治療後の保定・オンラインフォローまで、顔の変化を長期的に味方につけるための考え方をお伝えします。
セファロ分析とEライン評価で「今」と「目標」を見える化
矯正治療の診断では、横顔のレントゲン写真である「セファロ」を用いて、上顎と下顎の位置関係や前歯の角度、口元の突出量などを細かく分析します。セファロ上では、歯や骨の位置を角度やミリ単位で数値化できるため、「今の前歯は標準よりどれくらい前にあるのか」「上唇・下唇がEラインから何ミリ前後しているのか」といった情報が客観的に分かります。
さらに、顔写真とあわせて確認することで、「このくらい下がると横顔がこう変わる」「これ以上下げると不自然になりやすい」といったイメージを患者さんと共有しやすくなります。
大切なのは、数値だけで評価するのではなく、「自分がどう見られたいか」という希望と、骨格的に無理のない範囲をすり合わせながら、「どこまで下げられるか」「どこから先は追いかけないのか」という線引きを一緒に考えることです。
分析結果をもとにした非抜歯/抜歯のシミュレーション比較
セファロ分析などで現在の状態を把握したら、その結果をもとに非抜歯プランと抜歯プランの両方をシミュレーションし、横顔の変化を比較していきます。
非抜歯では「歯並びや噛み合わせを整えながら、口元の変化は穏やかで自然」、抜歯では「前歯をより後方へ動かすことで、輪郭がシャープになる代わりにボリュームは減りやすい」といった違いを視覚的に確認することができます。
実際の診療では、シミュレーション上で前歯の後退量やEラインとの関係を比較し、「どちらの顔立ちが自分のイメージに近いか」「生活面や治療期間も含めてどのプランなら続けられそうか」を、一つひとつ相談しながら決めていきます。
インビザラインによる非抜歯矯正での顎顔面バランスのコントロール
マウスピース型矯正装置であるインビザラインは、3Dシミュレーション上で歯の動きを細かく設計できるため、非抜歯でどこまでバランスよく整えられるかを事前に検討しやすいのが特長です。
前歯をどれだけ後ろに下げるか、歯列の幅をどの程度保つか、奥歯をどこまで後方に移動させるかなどを段階的に設定し、横顔や口元のボリュームに与える影響を想定しながら治療計画を組み立てていきます。
渋谷東京矯正歯科では、インビザラインを専門的に扱い、難症例も含めてマウスピースで対応してきた経験をいかし、「歯を抜かないこと」をゴールにするのではなく、「長期的な安定と顔の調和を両立すること」を重視した非抜歯矯正の設計を行っています。
治療後の保定・オンラインフォローで顔のラインをキープ
治療が終わって歯並びが整ったあとも、横顔や口元のラインを安定させるには「保定」と呼ばれるアフターケアが欠かせません。
歯は治療後しばらくの間、とくに元の位置へ戻ろうとする力が強く働くため、リテーナー(保定装置)を一定期間しっかり装着することで、歯と骨、周囲の筋肉のバランスを落ち着かせていきます。これは、せっかく整えたEラインや口元のボリュームを守るうえでも重要なプロセスです。
また、保定期間中は噛み合わせや装置の状態を定期的に確認する必要がありますが、忙しい社会人や遠方から通う方にとって、頻繁な通院は負担になりがちですので、当院ではオンライン診療や少ない通院回数でのフォロー体制を整え、治療後も無理なくチェックを続けながら、顔のラインと歯並びを長くキープしていけるようサポートしています。
非抜歯矯正のよくある質問(顔の変化編)
非抜歯矯正に興味があっても、「横顔は本当に変わるのか」「何ミリ下がるのか」「ゴリラ顔にならないか」といった具体的な疑問や不安をお持ちの方は多くいらっしゃいます。とくに顔つきの変化は、写真や数値でイメージしにくい部分が多く、カウンセリングだけでは聞きそびれてしまうことも少なくありません。
ここでは、患者さんからよくいただく質問をご紹介します。
Q. 非抜歯矯正でも横顔はちゃんと変わりますか?
非抜歯矯正でも、歯並びや噛み合わせが整うことで横顔の印象が変わる方は少なくありません。ガタガタが改善され、前歯の傾きが整うと、口元の凹凸感がやわらぎ、口を閉じたときや笑ったときのラインがすっきり見えやすくなります。
ただし、抜歯矯正のように前歯を大きく後ろへ引き込む設計とは異なるため、「Eラインが劇的に変わる」「口元が大きく引っ込む」といった変化は期待しにくいのが一般的です。どの程度の変化を望むかによって、非抜歯・抜歯のどちらが適しているかは変わってきます。
カウンセリングでは、「横顔をここまで変えたい」「ここから先はあまり変えたくない」といったイメージを、写真や鏡を使いながら具体的にお伝えいただくことで、治療法の選択がよりスムーズになります。
Q. 非抜歯矯正で何ミリ下がるかはいつわかりますか?
口元が何ミリ下がるかは、簡単なカウンセリングだけでは正確に判断できません。レントゲン撮影(セファロなど)や口腔内スキャンによる精密検査を行い、歯や顎の骨の位置関係、ガタガタの量、歯列弓の幅などを分析したうえで、初めて「このくらいのスペースがつくれそう」「前歯はこれくらい後退できそう」といった見通しが立ってきます。
その後、インビザラインなどのシミュレーションソフトを用いて、非抜歯プランと抜歯プランの両方で、予測される前歯の移動量やEラインとの関係を比較していきます。
渋谷東京矯正歯科では、こうしたシミュレーション結果を一緒に確認しながら、「非抜歯の場合の変化」と「抜歯した場合の変化」の差を共有し、数値と見た目の両面から治療方針を相談していきます。
Q. ゴリラ顔になるのが怖いので、事前に確認できますか?
いわゆるゴリラ顔への不安を軽減するには、治療前の段階で骨格や歯列の状態をしっかり分析し、「どの方向にどれくらい歯を動かすのか」を具体的に確認しておくことが大切です。
セファロ分析やCTにより、歯列弓の幅、上下顎の位置関係、唇とEラインとの距離などを数値化し、無理のない範囲での歯の移動量を検討します。そのうえで、インビザラインのシミュレーション画像や横顔写真のビフォー・予測アフターを見比べながら、「前に出過ぎない設計になっているか」「口元のボリュームをどの程度保つか」といったポイントを事前にすり合わせていきます。
不安な点や避けたい変化があれば、治療開始前のカウンセリングで遠慮なく伝えていただくことで、より安心して非抜歯矯正を進めやすくなります。
まとめ:非抜歯矯正による顔の変化を理解し、自分に合った治療を選ぶ

非抜歯矯正は、歯を抜かずに歯並びや噛み合わせを整えながら、顔つきの変化を穏やかにコントロールしやすい治療法です。その一方で、口元を大きく引っ込める量には限界があり、強い口ゴボの改善などでは抜歯矯正が適している場合もあります。
大切なのは、「横顔やEラインをどこまで変えたいのか」「どの程度は今の雰囲気を残したいのか」といった希望と、骨格的に無理のない範囲をすり合わせることです。ゴリラ顔のような極端な変化は、精密な診断とシミュレーション、適切な非抜歯/抜歯の選択によって多くの場合避けることができます。
渋谷東京矯正歯科では、セファロ分析や3Dシミュレーションを用いて横顔のゴールイメージを共有しながら、インビザライン中心に一人ひとりに合った治療計画を提案しています。
非抜歯か抜歯か迷っている方、顔の変化まで含めてじっくり検討したい方は、まずはカウンセリングで不安や希望を率直に伝え、専門家と一緒に自分に合った矯正治療を考えてみてください。
