前歯のがたつきや歯並びに悩む方の特徴とは?_ 院長の質問箱 vol.3 _ 渋谷で歯列矯正・歯科矯正・マウスピース矯正・インビザラインなら「ポラリス渋谷矯正歯科」
共通した特徴
前歯のがたつきや歯並びに悩む方の多くには共通した特徴があります。
それは『奥歯が内側に倒れている』ということ。
なぜ奥歯は倒れてしまうのでしょう?
そして、このことと前歯のがたつきにはどのような関係があるのでしょうか?
上顎と下顎、そして力のかかる向き
まずは、下図で上顎と下顎の位置を見てみましょう。奥歯は上下が垂直に力がかかり噛み合っています。
奥歯から前歯に向かって歯の向きは前傾しており、上前歯は下前歯に屋根のように被さっています。
つまり、奥歯から前歯に向かって緩やかに力がかかっている状態です。
このように上下の歯がきちんと噛み合っていると力がうまく分散され、U字型の美しい歯並びとなるんですね。
奥歯は垂直に噛み合い、前方に行くに従い
前傾して歯が生えています
力のバランスが崩れると
さて、では奥歯がなぜ倒れるのかという話に戻りましょう。
先にお話したように、歯は長期的に力を受けた方向に徐々に傾いていきます。
奥歯が内側に倒れるということは、外側から内側に長期的に力を受けているということですね。
いったい、何が原因なのでしょうか?
その答えは『口呼吸』です。
もう一つの図を見てください。
通常の鼻呼吸の場合、口を閉じた時に舌が上顎につき、舌の根本が奥歯に触れ内側から外側に押し出す力が働きます。
そして頬によって外側から内側に力がかかり、内外からの力のバランスが取れている状態になります。
(左図)口を閉じた状態の舌の位置
舌は上顎につき、舌の根元は内側から歯を外側に押す力が働きます
(右図)口が開いた状態の舌の位置
舌は下顎につき、舌の根元は歯に触れないため、外側から内側にのみ力が働きます
ところが、口呼吸の場合はどうでしょうか。
舌は下顎に触れ、舌の根元が歯に触れない状態になるために外側から内側にかけての力のみ働くことになります。
長い期間口呼吸をすることによって奥歯は内側に倒れ、またそれ以外の歯についてもより前傾に力が働くため前歯がガタつくのです。更に、すきっ歯や抜けた歯を放置していた場合は、支えとなる歯が無いためによりがたつきやすくなります。
鼻呼吸を心がけましょう
口呼吸は歯並びや顎骨の歪みだけではなく、虫歯・歯周病・免疫低下など様々な病気の原因になります。
普段の生活ではあまり意識していないかもしれませんが、鼻呼吸を定着させていくことで、
舌が正しい位置に収まり、奥歯が内側に倒れることを予防できます。
歯並び以外にも効能が多いと言われている鼻呼吸を、ぜひ普段から心がけてみてくださいね。